選考通過するエントリーシート(ES)の書き方とコツを徹底解説【具体例付き】

エントリーシート(ES)

「エントリーシートの書き方が分からない…」

「どんなエントリーシートが選考通過するのか分からない…」

エントリーシートを書くにあたって、このような悩みを抱える人は多いと思います。

皆さんが抱える不安は、

・エントリーシートで質問されることの意図

・企業はどのような点に注目しているのか

・実際のエントリーシートの書き方

を知ることで解消できます!

この記事を読んで選考通過するエントリーシートの書き方を身につけて、自信をもって就活に臨みましょう!

エントリーシート(ES)とは?

エントリーシートとは、就活において学生が企業に提出する重要な応募書類の1つです。

採用に向けた本選考に限らず、仕事体験ができるインターンシップの応募においても提出が必要なことも多く、就活では避けて通れないものです。

履歴書との違い

企業に応募するための書類と言うと、

「エントリーシートって、履歴書みたいなものでしょ!」

と思っている人はいませんか?

確かに、エントリーシートと履歴書は似ているように感じられますが、それぞれの目的が異なります。

目的
履歴書学歴や住所など、基本情報
エントリーシート基本情報+志望動機や人柄も問われる

履歴書は、応募する側の人の学歴や個人情報を記載することが目的ですが、

エントリーシートは、企業が応募者である学生の志望度や企業との適性を見るために提出が求められます。

そのため、企業ごとにエントリーシートの質問項目が様々で、コンビニや文房具屋で販売されている履歴書とは異なります。

形式は企業によって異なる

エントリーシートは、企業への志望度や適性を測るために、企業によって質問項目が異なります。

そのため、形式も統一されていないため、企業が指定する形式のエントリーシートを用意する必要があります。

多くは採用情報などが載っているホームページからダウンロードできます。

履歴書と違い、企業ごとに対策しなければならないため、

エントリーシート対策は就活でとても重要になってくる、というわけです!

エントリーシートによくある質問項目

ESの質問項目は企業によって異なる と先ほど解説しましたが、

多くの企業にとってESの目的は同じなので、似ている質問項目はたくさんあります!

そのため、よくある質問項目を押さえておけば、ES対策がとても捗ります!

ESでよくある質問項目をジャンルごとに紹介するので、ぜひES対策に役立てて下さい!

自分自身について

氏名や住所、学歴などの基本情報から、性格や特技、自己PRなどのアピール情報まで聞かれることが多いです。

<質問例>

  • 自己PR
  • 性格
  • 周囲から見た自分の印象
  • あなたのキャッチフレーズ
  • 特技
  • 趣味
  • 強み、弱み(長所、短所)
  • 挫折経験
  • 失敗から学んだこと
  • 将来の夢

志望動機について

企業の採用選考に応募するので、志望動機を聞かれることは当然ですね!

志望動機とあわせて自身の就活の状況や軸を聞かれることも多いです。

<質問例>

  • 志望動機
  • その企業の志望順位
  • その業界を選んだ理由
  • 就活の軸
  • 他にエントリーしている企業について
  • 企業選びにおいて大切にしていること
  • ホームページを見た感想
  • その企業に期待すること
  • その企業に興味をもったきっかけ

ガクチカについて

「ガクチカ」とは、「学生時代に力を入れたこと」の略で、ESでは定番の質問項目です。

ガクチカに関連して、学生時代について聞かれることも多いので、あわせて紹介します!

<質問例>

  • 学生時代に力を入れて取り組んだこと ←頻出!
  • 特に大変だったこと
  • 達成感を得た出来事
  • 部活動
  • サークル活動
  • ゼミ活動
  • 課外活動
  • 一番印象的だった授業
  • 卒論のテーマ、大学での研究内容
  • 今の大学を選んだ理由
  • インターン経験
  • アルバイト経験

キャリアプランについて

キャリアプランとは、仕事を軸として、人生での具体的な目標と計画のことです。

就活では、入社後にどのようなことに挑戦したいのか、目標はあるか、ということを聞かれます。

<質問例>

  • 入社後、具体的にやってみたいこと
  • その企業で実現したい夢や目標
  • 3年後のキャリアプラン
  • 10年後のキャリアプラン
  • 理想の人物像
  • 理想の社員
  • 仕事で大切だと思うこと

企業がESで注目しているポイント

ESでよくある質問例を紹介しましたが、これらの質問例で企業はどのようなことに注目しているのでしょうか?

質問意図と、注目される要素を理解しておくと、選考通過するESを書く力が身につくはずです!

質問意図│企業は何を知りたがっている?

自分自身について

自己分析がきちんと出来ているかという点に注目されています。

自己分析はESに限らず、就活のどのステップでも必要不可欠なので、

自己分析が十分に出来ていないと、ESが通っても、その後の面接で上手く質問に答えられなくなってしまいます。

自己分析がまだ済んでいない人は、自己分析をサポートしてくれる就活サービス「キャリアチケット」を活用して、今のうちに済ませちゃいましょう!

ガクチカについて

ガクチカや学生時代の質問では、学生の価値観が企業とマッチするかどうかが見られています。

エピソードを書く際はなるべく自分の考えについて書くようにすると、どのような価値観を持って行動したのかが伝わりやすくてオススメです。

また、大学時代での出来事に絞られると、他の学生とエピソードが被ることが多く、自分らしさを伝えることが求められます。

そういった点でも、自分自身が考えたことや感じたことについて、ESに盛り込んでおきたいですね。

志望動機・就活について

志望動機や就活の状況を聞くことで、就活の軸の一貫性が見られています。

企業にエントリーした理由と企業選びのポイントがズレていたり、

よく就活生を悩ませる質問でもありますが、

それってうちの企業じゃなくても良くない?

と思われてしまうような、軸のブレた回答をしてしまうと、ESが選考通過しにくくなってしまいます。

就活の軸は、自己分析をすることで説得力のあるものになっていきます。

自分自身についてだけでなく、就活の軸にも関わってくるので、自己分析はしっかりと取り組んでおきましょう!

志望動機を書く際のポイントは、

  1. 就活の軸
  2. なぜこの企業なのか
  3. 入社後にどうように活躍していきたいのか

という流れを意識することです!

①就活の軸②なぜこの企業なのか の2つの関わりが大切です!

キャリアプランについて

ESでキャリアプランを聞かれる場合、業界や企業に対する理解と、働くイメージが具体的に考えられているかが見られます。

具体的なキャリアプランを答えることができると、

企業研究がしっかりできているという評価につながるだけでなく、

その企業で働くイメージができていることから、志望度が高いことのアピールにも繋がります!

キャリアプランを考える際に押さえておきたいのが、

やりたいことだけで終わらせない」ということです!

入社後にやりたいことを考えた際に

そのためには何をやるべきか?」ということもあわせて考え、整理しておきましょう!

目標のために現実的に計画を立て、遂行する力のある人材であるという評価につながり、内定に近づきます!

現時点でキャリアプランについてあまり考えられていない…

こういった悩みを抱えている人にオススメなのが、企業説明会OB・OG訪問の機会です。

実際にその企業で働いている社員の方自身のキャリアプランを聞くことで、イメージが湧きやすくなります。

【回答例】実際のES

質問例ばかり見ていても、あまりイメージが湧かない人も多いと思います。

そこで、実際のESの設問とその回答例を見てみましょう!

今回紹介するのは、その企業に内定した人のESです。

よくある質問項目に沿って紹介していくので、

選考通過したESを見て、良いところをどんどん吸収していきましょう!

自分自身についてのES例文

住友商事本選考エントリーシート(総合職)

設問:住友商事に伝えたいことを教えてください(200字以内)

回答:

やりきる力が強みである。

根拠として、2015年にインドに渡航をした例を挙げる。

研究に当たり、財団から資金調達して実地調査を積むことを計画した。研究室では反対されたが、国内外の研究者にアポを取ったり現地の研究所に頼んで資料を提供してもらうなど多くの人に働きかけて財団の審査を通過、180万円を獲得した。現地でも言語の問題や予想外のトラブルがあったが、対話を重ねて熱意を伝え、調査を成功させることができた。

【引用】住友商事の【内定】エントリーシート(総合職) | 就職活動支援サイトunistyle (unistyleinc.com)

志望動機についてのES例文

みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行・みずほ信託銀行)本選考エントリーシート(オープン職)

設問:志望理由(400字)

回答:

「自身の人間力で人や企業の成長を中長期的に支えたい」という志を実現したく志望する。

飲食店でのアルバイトの経験から、人と真剣に向き合い信頼関係を築き感謝されることにやりがいを感じた。そこで、自身の介在価値で人々や企業の成長を支えることができる金融業界に興味を持った。中でも、法人RMとして顧客と直接関わり関係を築き、金融という側面から幅広い提案ができる銀行を志望している。

特に貴行は、①One MIZUHO戦略で独自の高度なソリューション提案ができる点②グローバル人材に注力している点③産業調査部と連携して提案ができる点の3つの理由から、RMとして活躍するための環境が最も整っていると考え、魅力を感じている。

また、自身の強みである「先回りして考え、行動する力」は銀行での業務でも求められると行員の方から伺った。入行後は、強みを活かして顧客と信頼関係を構築し、行内外から頼られる行員へと成長したい。

【引用】みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行・みずほ信託銀行)の【内定】エントリーシート(オープン職) | 就職活動支援サイトunistyle (unistyleinc.com)

ガクチカについてのES例文

電通本選考エントリーシート(総合職)

設問:学生時代に一番力を入れて取り組んだことを具体的なエピソードを交えながら、ご記入下さい。

回答:

15名の学生団体代表として組織改革に挑戦しました。

8ヶ月、企業と飲料商品のコラボ開発に取り組む中、最終プレゼン1ヶ月前にも関わらず

会議に3名しか参加しなくなりました。先輩の視線により消極的になる環境が原因だと分かり、「仲間と成長し、チームで成し遂げたい」想いから、同学年13 名で会議・役職設置・目標共有を提案し実行しました。結果、士気が上がる会議の参加率向上を生み、企業への最終プレゼンで「学生とは思えない」と評価され、商品化へつながりました。

この経験で1人ひとりと本気で向き合う大切さを学びました。

【引用】電通の【内定】エントリーシート(総合職) | 就職活動支援サイトunistyle (unistyleinc.com)

キャリアプランについてのES例文

KDDI本選考エントリーシート(業務総合職(Openコース))

設問:KDDIで実現したいことを教えてください(400字以内)

回答:

通信という現代を生きる私たちにとって必要不可欠なインフラを通じて、より多くの人々に豊かな生活を提供したいと考えています。

私は中学・高校時代、寮生活をしていました。しかし、学校が山奥に位置していたことが原因で電波がほとんど届かず、不自由な生活を送っていました。この経験から、全ての人々に高品質の通信サービスを提供したいと思うようになり、通信業界を志望しています。

その中でも、逸早いデータ通信量無制限プランの展開や飛行機・鉄道の交通事業における5Gの導入など、挑戦的な貴社の環境に魅力を感じました。

入社後はコンシューマー営業において、強みである「自ら率先して行動する主体性」を活かして積極的に商品知識や販売力を身につけたいです。その後これらの知識と力を用いて、法人営業として企業とその先にいるお客様に最高のサービスを提供し、多くの人の生活を支えていきたいです。

【引用】KDDIの【内定】エントリーシート(業務総合職(Openコース)) | 就職活動支援サイトunistyle (unistyleinc.com)

ESを書くときに意識したいコツ

紹介してきた内定者のESのように、選考通過するESを書くためには、どのような点を意識すればいいのでしょうか?

ESを書く際に意識しながら書くと選考通過率大幅アップ間違いなしのポイントを紹介していきます!

結論ファースト

関連する項目:自分自身について、志望動機 など

ESに限らず、面接の際にも言えることですが、

結論を先に述べて、後から具体的なエピソードや詳しい説明を加える「結論ファースト」の書き方・話し方が大切です。

結論ファーストでない文

「私は、アルバイトをしていて、〇〇なことがあったが、△△という対策を立て、××という結果を得た。

このことから、私の長所は~なところだ。」

結論ファーストの文

「私の長所は~なところだ。

具体的なエピソードとして、アルバイトでの…の経験がある。

〇〇なことがあったが、△△という対策を立て、××という結果を得た。」

2つ目の例文のように、先に結論を出しておくことで、読み手にとって話の流れが理解しやすくなります。

構成:PREP法

関連する項目:自分自身について、志望動機 など

結論ファーストの構成の仕方に関連して、「PREP法」を紹介します!

PREP法とは、

要点point→理由reason→具体例example→要点point

の順に文章を作成するやり方を指します。

最初に結論である要点を述べ、その理由を説明し、最後に再度要点を述べることで、聞き手にとって理解しやすい話し方になります

具体例や自分の体験を語る際にとても役立つ構成なので、ぜひPREP法を身につけましょう!

企業が求める人物像と合っているか

関連する項目:志望動機、ガクチカ、キャリアプラン など

業界や企業についての研究を進めていく上で、その企業がどのような人材を求めているのかが分かると思います。

熱意のある人物はもちろんですが、その企業の方針に寄り添うことのできる人物が必要とされます。

なので、ESを書く際は、自分が行ってきた企業研究を振り返ったり、ホームページの企業理念を見たりして、自分の回答とズレが無いかを確認しながら進めましょう。

アピールポイントの量

関連する項目:自分自身について、ガクチカについて

ESを書く際に自分をアピールしたい!という気持ちが強すぎて、アピールポイントを絞り切れずに要素を盛りだくさんにしてしまう人がいます。

自分の良いところを全部知ってもらいたいという気持ちはとても分かりますが、

あれもこれも…とアピールポイントをたくさん提示すると、どの点も強調されずにごちゃごちゃした印象だけが伝わってしまい、逆効果です。

ポイントを絞って、一貫性を持ってアピールすることで、自分らしさのある魅力を伝えることができます。

また、1から10まで全て書かずに、深掘りしたくなるESだと、面接の際に話を振ってもらいやすくなります。

特に、考え方や感じ方に対して、

「なぜそう考えた/感じたのか?」という深堀り質問が多いです。

ES提出をした先の面接のステップを見据えたESを目指しましょう!

具体性

関連する項目:自分自身について、ガクチカについて、キャリアプラン など

企業の採用担当の人は、1日に何人もの学生のESを読んでいます。

そのため、アピールポイントや志望動機が被っているESに出会うことも多いはず。

そのときに大切なのは、個性のあるESの方が印象に残りやすいということです。

個性と言うと抽象的で難しく感じますが、

「その人らしさの感じられる具体的なエピソード」だと考えれば少しハードルが低くなりますね。

例えば、自己PRでコミュニケーション能力をアピールしたい場合は、コミュニケーション能力が発揮された経験を書けば、同じ自己PRを書いた他の学生とは違う内容のESになります。

ガクチカでも具体的なエピソードが書けそうなので、個性をアピールするチャンスですね!

また、キャリアプランの項目では、経験を書けないので、

どこまで細かくイメージ出来ているかが重要になります!

例えば、

「入社して何年か後には部下に慕われる社員になりたい」という回答よりも、

「〇年後にはチームや会社をまとめる△△というポジションに就き、××に取り組み会社に貢献したい」という回答の方が、

具体的に働くイメージが出来ていて、志望度も高そうな印象を抱きますよね。

キャリアプランについてイメージが湧かないという人は、OB・OG訪問などの機会に実際に働いている先輩にキャリアプランを聞いてみてください!

読みやすさ

言い回しの間違いや、誤字脱字などの細かい部分が意外に重要です!

せっかく、「一緒に働きたい!」と思ってもらえるようなESを書くことができても、読みにくかったり、間違いの多い文章だと、かなり残念な印象に変わってしまいます。

提出する前に、2回以上は読み直して、読みやすさを確かめてみると良いですね!

また、そういった確認の時間をとるためにも、ES作成は期限に余裕を持って取り組めると安心です。

ちなみに、文末表現について、

「だ・である」と「です・ます」のどちらを使えば良いのか分からない!

と悩んでいる人もいると思いますが、

どちらを使っても問題ないです!

先ほど、企業から内定をもらった人のESを紹介したときに気づいた人もいるかもしれませんが、

内定した人のなかでも文末表現はさまざまでしたね。

文字数との兼ね合いもあるので、しっくりくる方を使ってみてください!

注意点:1つのESの中で、文末表現は統一しましょう!

<ES提出前に!読みやすさチェックリスト>

  • 話し言葉は使わない
    …「やっぱり」→「やはり」、「でも、だけど」→「しかし、だが」 など
  • 文法的な間違いは無いか
    …「ら」抜き言葉、二重表現(違和感を感じる→違和感がある)
  • 句読点の量
    多すぎず、少なすぎずを目指しましょう!
  • 誤字脱字は無いか
    不安な場合はgoogle ドキュメントやwordなどのソフトに打ち込んでチェックしましょう。
  • 一度読んだだけで伝わるか
    複雑な文章を書いてしまっている場合は、構成を変えてみたり、簡単に言い換えられる言葉が無いか確認しましょう。

他の人のESを参考にしても良いの?

前の項目で、企業に内定した人のESを実際に例文として紹介しました。

人のESを参考にして書いても良いの?

と思う方もいるとおもいます。

丸パクリせず、自分の経験に沿ってアピールできる要素を参考にする範囲なら大丈夫です!

選考通過するESの書き方を身につけ、効率よく就活を進めるために、ぜひ活用しましょう。

オススメの内定者ES閲覧サイト

ESを閲覧できるサイトを紹介します。

企業に内定した人のESを見ることができるので、とても参考になります!

unistyle

unistyleでは、実際に選考通過したESを7万件以上も閲覧できます!

就活会議

就活会議なら、内定者ESや選考体験記を見て選考対策ができます!

まとめ 

この記事では、ESでよくある質問例と、書き方のコツを紹介しました。

内定者ESも参考にしながらESを書き進めていけば、選考通過率アップ間違いなしです!

ESに書いたことを面接でも深掘りされることがあるので、効率よくES対策を進めちゃいましょう!